年越し

晦日は去年と同様,夕方から上野の大統領へ。知り合いの人も初めましての人も合わせて四時間くらい飲んでいた。あそこのつくねが本当に大好きで,昨日はメニューに載っていない食べ方も合わせて四種類制覇して,グランドスラムを達成した。食べられたことも嬉しいけれど,自分で頼めるようになったことが嬉しいね。
22時過ぎから大学に戻って,ラボで同期と年越しした。メガ幸子を眺めながら,年越しそばを二品出した。ササミとその出汁だけで味付けしてネギ油で仕上げた鶏そばと,定番の鴨南蛮。

どちらも喜んでいただけたようで,作った甲斐があった。ほとんど誰もいない昼間のラボで,下茹でしたりネギ切ったりしていたのですよ。ササミを全部ほぐしたりね。ああいうちまちました作業をしているときって,TVがあると便利だなあと思った。
そのあとは湯島天神に雪崩れ込んで,おみくじを二種類引いてきた。どちらも中吉,それなりのことが書いてあった。一昨年の夏に浅草寺で大吉を引いてから,一生おみくじなんかやらないと思っていたのだけれど…次に大吉が出るまでかな。
元日は10時過ぎに起きて,少しトレーニングして,年賀状を読んで,いくつか書き足して,おせちを食べて,部屋の掃除をして,ゆっくりお風呂に入って,ひたすらピアノ弾いて,またおせちを食べてから,池袋まで出かけた。

映画


新春,映画…とくれば,どかーんばこーんな一大スペクタクルを観るに限る。というわけで,『2012』には目もくれず,『AVATAR』を観てきた。3Dメガネをかけるために,わざわざコンタクトを入れてね。
昼間のうちにウェブで予約しておいたので,ベストポジションをゲットできた。客層が普段と明らかに違っていて,周囲は半分以上が日本人じゃなかった。ポップコーンとコーラを買いに並んでいるときも,聞こえてくるのはほとんどが英語で,ほんの少しフランス語と中国語。何だったんだろう,あれは…。
エンドロールが流れ始めて最初の感想は,「こんな映画をたったの1300円で観てしまってごめんなさい…」だった。2100円でもまだ安い。高度に発達したCGは実写と区別がつかないってこういうことだな。てゆーか,そもそも実写って何だ?…みたいな形而上学的ともいえる疑問まで湧き上がってくるくらい,物凄い映像美だった。人類って凄い,さすが2010年だ。未来だよ,未来。僕らは未来に生きているのだ。
もちろんこの主題をアメリカの贖罪として捉えることもできるだろうし,自然だとか環境だとか,そういう話もできるだろうけれど,そんなのどうだっていいのだ。この怒濤の映像にとっては,人種も戦争も食材に過ぎないのだ。
どうでもよいツボポイントを挙げるなら,いわばエイリアンであるところのナヴィ族にとても友好的なシガニー・ウィーバーと,いやいや,それよりなにより,『バイオハザード』『S.W.A.T.』に勝るとも劣らないはまり役(いつもの役,ともいう)だったミシェル・ゴンザレスだな。男勝りで花と散る彼女の役どころは,もはや様式美の域に達している。
あと,『もののけ姫』だなー,『ポカホンタス』だなー,『マトリックス』だなーと思いながら観ていたら,クライマックスでそのまんま『もののけ姫』な場面があって面白かった。ああいう演出をオマージュというのだよね。